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その3 モミ 極く軽いハイキング

モミ

霧に覆われた原生林のなだらかな尾根道
  
ここから登ります(20番遊歩道)         近くの四阿屋です                         アツラ沢の頭の道標。三角点があります
 
登山道の四阿屋です                    遊歩道案内
 
                 

カエデの広場のジャングルジム
かなり広いです

もう萩の花が咲いていました(2010,8,25撮影)

雨に濡れ赤銅色に光るヒメシャラ
目通り1.6M(実測値) 樹高15.0M
  
静岡市葵区井川
県民の森

モミ
目通り 2.5M 実測値
樹高 20.0M
根元に傷みがある

天気予報では晴れ時々曇りであったが
富士見峠に来ると少し霧が出ていた。
林道を上り20番の遊歩道入口に着く。
今日はいつもと逆回りで下からせめて
前回の分岐まで行くことにする。
尾根の登山道は最初はそこそこの登り
であり、意外や周りにはモミが植林され
ていた。アツラ沢の頭※から先は原生
林となり登ったり下ったりの以前と同じ
広い道が付いていた。
少し行くと四阿屋がありその先に今日
唯一の大木のモミが立っていた。その
先に拓けた場所があり木製のジャング
ルジムなどが置かれていた。人は誰も
いない。施設としては至れり尽くせりだ。
更に進むと霧が段々深くなって霧雨が
降ってきた。分岐に着き林道への道に
下る。出発点に戻った時には土砂降り
の雨になっていた。

※アツラ沢の頭は笹山と井川峠の間に
あると勘違いしていました。

2010,8,4撮影

アクセス
1周1時間10分くらいでした。

その4 大木はありませんでした 極く軽いハイキング

500M続く牧場と木柵 木柵の左に遊歩道

手前の牧場の先にスキー場の駐車場、その先にリフトが見える

強いていえばこのオオイタヤメイゲツ1本のみ 草を食べるヒツジ                         勘行峰付近の遊歩道
目通り1.8M 樹高10.0M
遊歩道より10Mほど林に入る
静岡市葵区井川
勘行峰〜リバウェルスキー場付近

今回が井川峠〜勘行峰の縦走の最終回
である。
勘行峰ハイキングコースの道標の所から
未舗装の細い林道に入る。10分ほど行く
と終点でここに車を止める。木柵の付いた
広い遊歩道を登り始める。所々植林され
ていてそこを抜けると牧場の草原が見え
てきた。コンクリートでできた展望台があ
る。道はこの牧場の木柵に沿って付い
ている。かなり長い。どの位続くのであろ
うか? 薄い霧に霞んでいる。牛や馬が
いても良さそうに思うが人も動物もいない、
静かなものだ。

500M位進んだ時建物や車そしてスキ
ー場のリフトが見えてきた。ヒツジが20
頭ほど草を食べている。
牧場の反対側の自然林に大木はない
かと捜しながら歩いたが、大木はなかっ
た。
4回の旅を振り返ると南に下るほど大木
は少なくなった。やはり牛首からログハ
ウスへ下る分岐辺りまでが面白い。

2010,8,25撮影

アクセス
所要時間は往復1時間程度であった。
歩いていてどこが頂上か分からなかった。

この道標の所を入ります
牧場横で咲いていた花々

左オトコエシ                       右キツネノボタン?
勘行峰付近の林道の花々

左センニンソウ つる性                中ヒメジョオン(明治初期に渡来、北米原産)   右オオイタドリ 大形 沢山咲いていました
沢山咲いていました                  沢山咲いていました            

左メマツヨイグサ                     中ヘクソカズラ ラッパの様な花です つる性     右リョウブ 昆虫が沢山やって来ていました
夕方になると花が開くようです             全体に異臭がある。秋には赤い球果ができる。                              

湯の森白髭神社のスギ

奥宮の建物。かなり古いものだろう、木彫が随所に散りばめられている

広場の大きな看板。左に小さな字で書かれているが安倍奥のことが全部分かる!10年ほど前の祭りの日の集落の  神社にいたる階段
子供の晴れ姿であろうか?

看板一部から

看板の一部から。金山が多いが、最南端に以前登ったことのある大嶽(大岳)があった。
静岡市葵区湯の森
白髭神社※

スギ
目通り 2.7M
樹高 20.0M
最初の鳥居の脇に立つ

梅ヶ島に行くこの道はそれこそ何
十回と通ったが、正直言って湯の
森に停車したのは初めてだ。
ちょっとした広場があってそこに
大きな看板が立っていた。右側に
神社の写真(ここからは神社は見
えない)、左には何やら小さな字が
一杯書いてあって近づかなければ
分からない。
近づいてみて驚いた。というのはこ
こに書かれていることで安倍奥のこ
とが全て分かってしまう。金山のこと、
水害のこと、動物や植物のこと、お
祭りのこと、温泉のこと、今は何が
書いてあったか全部は思い出せな
いが、偉く学術的な看板である。監
修は誰がしたのであろうか?作製
年も分からないが古さから行って
10年は経っているように思われる。
作製者は国土交通省となっている
がいい仕事をしている。治山治水、
建設だけでなく生き物や歴史、文
化も”国土”である。唯残念なのは
これだけ書かれている看板がここ
にあるということを今は誰も知らない
ということだ。欲を言えば車が止まる
黄金の里や平野の里辺りにあれば
と思う(看板の一部を写真に撮り載
せてみました)。
白髭神社に行くにはこの看板の横
に階段が付いていて、大凡100段
ほど登る。古い石組みの階段をセ
メントで固めてあり、少々怖いところ
もあるがなかなか山の神社というい
い雰囲気がする。2番目の鳥居の先
に前宮がありその上に奥宮がある。
大きな屋根の建物の下に鎮座して
いる。江戸時代のかなり古いもので
はないだろうか?正面の屋根の下に
細かい木彫がある。下の大きな看板
に説明があったのかもしれないが(
私は読まなかった)、何か文化財的
な価値があるものの様に感じた。神
社としては安倍奥で随一ではない
だろうか?文化財や歴史に興味の
ある方は必見だ!

2010,10,12撮影

※白髭神社のことを詳しく知りたい
方は「静岡見て歩き」を参照下さい。
朝鮮の渡来人との関係が記されて
います。湯の森はないので入島と
一緒なのでしょうか?



国土交通省の看板が「黄金の里」
駐車場奥にもありました。
文面は上記に同じです。
出演の生徒は梅ヶ島中学校の生徒
の皆さんです。「往時の祭囃子」の
太鼓の音が聞こえてくるような気がし
ます。


2011,6,3撮影

井川県民の森の「巨木の森」の大ミズナラ
 
最大の大ミズナラ                                上から下に段々撮しています→
 
 
 
                                            大ミズナラ配置図
 
入口看板です                         巨木の森は原生林で特にミズナラの極相林です
    手作りに好感がもてる                     こうなるには最低200年の歳月が掛かっているだろう     ・

途中の道標
静岡市葵区井川
県民の森内
巨木の森

大ミズナラ 約10本
目通り 4.5M 最大
樹高 25.0M

ぐずついた天気で遠くへは行けず
久し振りに県民の森にやって来た。
県民の森は小雨混じりであった。井
川峠登山口の先のブナ・ミズナラ合
着樹のある所に来ると昨年までなか
った「巨木の森」の案内看板が立っ
ていた。
以前は薄い道だったが新しくよい道
が造られ下に下っていた。合着樹を
過ぎまだ下に道が付いていたので
下りてみた。すると以前は見たことも
ない大ミズナラが次から次へと立って
いた。これはスゴイ。この辺は以前か
らミズナラの巨木はあることは知って
いたがこれほどあるとは意外であった。
私のささやかな手製の看板等も少し
は参考になったのなら嬉しいがこのよ
うな形で巨木が見学できるようになっ
たことは素晴らしい。特にミズナラの
巨木がこれだけ揃ったところは全国
でもすくないだろう。

2011,7,28撮影

アクセス
一周15〜20分位でしょう。
笹山から奥は先の台風による土砂
崩れでしょうか?通行止めでした。

県民の森手前から見る七ッ峰。この日は下から湧き上がる雲の上に美しい姿を見せた。
リバウェル井川スキー場手前の斜面に子カモシカがいました。山伏付近には多いがこの辺では珍しい

大日古道水呑み茶屋跡のスギ
  
大日古道口坂本側
        
ここに入るにはゲートの脇をすり抜けます。100M先が水呑み茶屋跡で
大きなスギがあります。今は跡形もないが店番は老夫婦であったのだろ
うか?それともかわいい娘さんだったのだろうか?「お団子はいかが?」
なぞといいながらお茶を出したのだろう。お団子は何文だったのだろうか
?そんなことを想像するのも面白いだろう。            
                            初めて林道と交差する所



 
同・山側の看板                               同・谷側の看板
 
最後の今は廃屋の近くで再び林道と交差                                口坂本民宿角の道標

口坂本の大看板

登山口の道標。今は歩く人は極く少ないようです
夏場ひょっとしてヤマビルがいるかもしれません。ご注意を!
静岡市葵区口坂本
大日古道

スギ
目通り 3.2M 実測値
樹高 20.0M
樹齢 250年 推定
水呑み茶屋跡

ケヤキ
目通り 4.0M
樹高 20.0M
口坂本
静岡辺りでは大きい方です

県民の森の帰りR27を下りてきた。途中
ゲートの所に水呑み茶屋跡の看板があ
ったので見ることにした。すると水の出る
小さな溜まりがありその上に大きなスギ
が立っていた。
今から48年前高校二年の冬ここを通り
今で言う大日堂跡(大日峠ではない)に
友達と登ったことがいやに懐かしい。
当時巨樹にも興味はなくこのスギも全く
覚えていない。また結構標高差があり
大変だったのを覚えている。
当時はこんな林道などあるはずはなく
口坂本の一つ下の上落合という所から
歩いたものだ。しかし林道ができ過疎の
村となった口坂本の人ですら今は当時
の道を歩く人はほとんどないだろう。
当時はまた「古道」などに興味があるわ
けではなくこの道がそれ以前1000年以
上も井川との行き来があった道なぞ知る
よしもなかった。その後も何度か車で通
った道ではあったが気づかず今日初め
て「古道」の道標と微かな痕跡を見いだ
すことができ少し嬉しい気分になった。

2011,7,28撮影


扇の要付近のカツラとサワグルミほか 
おうぎのかなめ
 
カツラ1                           カツラ2
 
サワグルミ2                              その根元のウロの観音像?それとも”木の精”?(手製)
                   誰が置きしかものか・・・・
 
         サワグルミ1                      以下→新窪乗越付近   ナナカマド(目通り1.35M、樹高8M)
                                                 ナナカマドとしては”巨木”だろう
 
オオイタヤメイゲツ(目通り2.7M=2幹の合計、樹高10.0M)                  モミ(目通り1.8M、樹高15.0M) 
 
風雪と風雨に耐えタコの足のように変形したサラサドウダン                   大小約30本に株立ちのやはり変形したリョウブ
100年以上経っているかもしれない                                            ・
 
登山口です                              涸れた沢付近の道標

扇の要付近はハンノキやカエデ、サワグルミなどの樹林に覆われています

新窪乗越(左上のVに窪んだ所)手前のザレ場
お花畑もあり色々な花が楽しめる

右が大谷崩の頭(大谷嶺)と思われます
静岡付近では珍しいアルペン的山容

登山口付近の大谷崩の説明看板
大谷崩は1707年10月の宝永4年の大地震で大崩落してでき、当時の代官の引継の古文書に
下流の三河内川がその土砂で堰き止められたとの記録があるそうです。
長野県の稗田山崩(明治44年発生、小谷村)、富山県の立山鳶山崩と共に日本三大崩と言われている。(別の看板による)

登ってきた方向を俯瞰
左峰の後方右は奥大光山(おくおおびかりさん)と思われる
 
扇の要の堰堤                           新窪乗越の道標

新窪乗越付近の手ずかずの原生林
静岡市葵区梅ヶ島
扇の要から新窪乗越

サワグルミ1
目通り 2.7M 2幹の合計
樹高 25.0M
林道

サワグルミ2
目通り 3.9M 実測値
樹高 25.0M

カツラ1
目通り 1.8M
樹高 25.0M

カツラ2
目通り 2.7M 2幹の合計
樹高 25.0M

新窪乗越は今から45年前昆虫少年
だった頃1度、それと卒業前友達とテ
ントをかついで山伏に登った頃1度
来たことがある。今回45年ぶりに体
力的に登れるか分からないがやって
来た。


梅ヶ島新田から大谷川に沿って林道
を入る。20分ほど行った所で警備員
がいてこの先は工事で通れないと言
う。仕方ないのでここに車を置かせて
貰い歩き始める。足慣らしに丁度よい
と思ったからだ。これが間違いで登山
口まで30分位と思ったが1時間掛かっ
てしまった。舗装工事なので工事部
分は通れないがせめて近くまで入れ
てもらいたかった。
登山口からは車道ではなく登山道に
変わる。2つの涸れた沢を渡るとハン
ノキやサワグルミなどの樹林帯となっ
た。堰堤があってここに大きなカツラ
とサワグルミが立っていた。今日は大
きな木はないだろうと思っていたので
とんだ拾いものをしたものだ。
その先はガレ場となり木はなくなり石
がゴロゴロした道をひたすら登る。今
日は安倍奥では珍しく午後からの霧
もでず少し霞んではいるが遠くの山ま
でよくみえる。ガレ場で木は育たずそ
れが幸いしたのか小さな植物がよく
生えていた。大型のイタドリの群生や
ヒヨドリバナの群生がありいかにも高
山のお花畑といった風景だ。ここまで
登るのは少々大変であるが信州まで
行かなくても安倍奥で結構楽しめる。
樹林の多い安倍奥では貴重な場所
だろう。木陰はなく直射日光の元少
し暑いがそれでも下から吹き付ける
風は少し秋を感じさせるものであっ
た。
そんな小さな花に励まされてとうとう
新窪乗越にたどり着いた。自分でも
よく頑張ったものだと自信がもてた。
途中の登山道の様子も45年前の微
かな記憶と大きくは変わりないような
気がして過ぎし日を振り返る。天気
に恵まれまたとない旅となった。


2011,8、17撮影

アクセス
登山口からは登り3時間、下り2時間
かかってしまった。
写真を撮りながらの登山であったが、
そうでなければ登り2時間、下り1時
間半位ではないか?

咲いていた花々 
林道
  
クマシデの果穂?                             クサボタン こちらは大株              キツリフネ 咲いている所には群生
普通4月に花が咲くので今頃果穂とはおかしいが・・・      最初蕾かと思いましたが花でした             花は細い花柄でつり下がっている珍しい形
質は厚く堅いです
  
オトコエシ                 ハエドクソウ?                         ?(未開花)

               ノラニンジン?
登山道
  
ウスゲタマブキ                     ダイコンソウ                             ガンクビソウ?
  
?実                      ミヤマイラクサ?                        イワアカバナ?
  
アズマヤマアザミ?(蕾)                        ヒヨドリバナ                      シナノナデシコ 紫が鮮やか
群生しています                            群生しています                       所々に生えています   
  
コガンピ?                     オオヨモギ?                  ヤマハハコ
最初ハギと思いましたが・・              ヨモギの仲間               所々に生えています
  
    左・ホタルブクロ 右・ イワアカバナ?           スゲの仲間                   イワベンケイ 雄株雌株があり、これは雄株
                                群生しています                  所々に生えています        
  
クサボタン   こちらは小株                     ヨツバヒヨドリ                                シライワシャジン?
筒状の花                          見付けたのはこれ1輪                             ・           
  
オオビランジ?                      ハナイカリ                      エゾリンドウ?
     2012,8,17途中まで来ると上から登山者が
     下りてきました。その人の話ではかなり上に
     「タカネビランジ」といって南アルプスにある
     花が咲いていると言いました。その花がこの
     花かもしれません。この日はその後雷雨とな
     り咲いているところには行けませんでした
  
サクライウズ                         サラサドウダンの実                     ミヤマキオン?
トリカブトの仲間                                                       ・          
  
    シナノオトギリ                                アキノキリンソウ?               カツラの葉  同じ幹から2つの形の葉が出ている
所々に生えています                                                          左・丸形 右・全縁の心形
                                                              奥志賀の林道で見た丸形の葉で縁に丸形の葉と同じです
 
イタドリ                                        その群生
イタドリは平地や低山にも生えていて”雑草”のようにも感じるが
山でこのように生えていると綺麗で何か別種のように感じるのが不思議だ

ヒヨドリバナの群生
カツラを追加
 
左・カツラ3      右・カツラ4                                    その上部
今日は扇の要付近までやって来た。
前回見たサワグルミ2の約30M奥に大きな木が見えたのでヤブをかけのぼる。
1M離れて2本のカツラが立っていた。いずれも単幹のカツラだ。
左 目通り 2.1M  実測値 樹高 15.0M
右 目通り 1.7M  実測値 樹高 15.0M

想像するに付近一帯は1707年の大地震による大崩壊でいわばガレキの山と化した。今でも岩がゴロゴロしている。
そこに草が生え小灌木が生え樹木が育つ様になるまで100年はかかったと思われる。
このカツラはそういう環境ができた後育ったのではないかと思われる。
2011,9,10撮影
咲いていた花々を追加 いずれも林道
  
     ゲンノショウコ                         キンミズヒキ                       ?    
               所々に咲いています                     所々に咲いています               前回ハエドクソウの右の?の花です。
                                                                        大分花茎が伸びて小さな淡緑の花の様な
                                                                     ものが先に付いていますが図鑑ではまだ分かりません。 
ただ図鑑を見ていて考えたのは、葉が段々細長くなって  
3脈が目立つ、茎の色が濃くなる、先の花の様なものは実は「蕾」で、
想像できなかったがひょっとして「リンドウ」ではないかと。  
すると花が咲くのはもっと蕾が伸びて今月末辺りではないかと。 

※結論から言いますと同じリンドウ科のアケボノソウという花でした。
9/23富士山の西臼塚林道に咲いていました。写真↓
  
ヨメナ                           オトコエシ(拡大)                          オトコエシ
        これ1株のみ                         所々に咲いていました                                     ・         
白く撮れてしまいましたが淡紫でした                                                            ・                  
 
               テンニンソウ                           同
                  群生                  この様に開いたのはまだ少なかった

アケボノソウ
花冠の裂片の先に濃緑色の斑点がある。花期9〜10月