そ の 他 中部地区 

静岡市山間  安倍川水系北部=安倍奥
この項の
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有東木の大杉 
うとうぎ












静岡市有東木
白髭神社

スギ10本
目通り6.6M
樹高35.0M
樹齢720年

静岡市の看板によれば集落の歴史は
500年であり天然杉であろうと書いてあ
る地元の人の話では所有者がはっきり
しないことと太さがスレスレのため天然
記念物に指定されていないとのことだ
が、10本とも天然記念物に指定されて
もよい太さと大きさをそなえている
個人的なことを言えば是非天然記念
物にしてもらいたいものです
「真富士の里」の案内看板にも「有東
木の大杉」が載っていました

ほかに境内には3本のカシの大木が
あるまた集落入口のチャ畑に樹齢
200〜300年と見られるシブガキの
大木がある 目通り1.5M
写真上
アクセス
有東木入口より車で20分
静岡駅より1時間
トイレあり
有東木は言わずと知れた日本のワサビ
発祥の地

山の木の好きな人は十枚山1732m
下にシロヤシオの群落があるという
真先峠→地蔵峠経由で徒歩片道1時間
30分 健脚向き 見頃六月上旬




2000,6,2撮影
2000,8,2撮影 南側のもっとも太い木
の根元 写真上

安倍の大滝手前のツガ  




静岡市梅ヶ島
安倍の大滝200M手前
奥大光山との分岐点
標高約1,000M

目通り 2.0M
樹高25.0M

安倍の大滝を見ようとやって来た
このツガは上記分岐点の山道と
逆川の崖にへばり付くように立っ
ていた
葉が小さいのでモミではなくツガ
であろう
安倍奥には大木は少ないが、こ
の木は比較的大きな部類では
ないだろうか

アクセス
梅ケ島温泉100M手前の大滝
入口バス停の所から登山で片道
30分。最初吊り橋があったり少し
急な所もあるが、その後は比較
的なだらかな道である
大滝は日本の滝百選にも選ば
れている名瀑であり、展望台か
ら見上げる落差80Mの滝は荘厳
かつ圧巻である

この日大ノ木の梅園では梅祭り
が開催され、大勢の花見客で
賑わっていた。5分咲き

2004,3,21撮影

大代奥の大カツラ   
おおじろ






カツラのすぐ上の滝、落差20M


左から大谷崩の頭、八紘嶺、七面山
花咲より
静岡市大代

無指定
目通り 6.0M
樹高 30.0M

大代より一服峠を目指すも道を間
違え、1時間ほど歩いたら沢にぶ
つかった。カツラはそこに稟と立っ
ていた。根元は沢に半分削られた
らしいが、しっかりと食いついてい

安倍奥では珍しいカツラ、しかも
巨木であった。静岡県では修善寺
奥の院先の天然記念物の修善寺
のカツラに次ぐものか
濁川の支流、深沢という川の上流

この場所は大代集落の水源で、こ
こより先には道はない
夏場ヒルがいるらしいので注意※

2004,4,6撮影

※追記
2005,5,2一服峠への分岐まで
歩いたが、沢山のヒルに食いつか
れた。4月下旬からの登山は、ヒル
除けの薬を使う以外は秋までやめ
た方がいい。
また、今から40年前、六郎木より
テントを担いで大代を通り、1人で
井川峠で一泊した経験がある。
その時は確か7月であったが、ヒル
はいなかった。(2006,6,13記)

アクセス
六郎木より大代まで車で15分
そこより登山1時間、道はほとんど
巻道で急ではない
一服峠、井川峠方面へは行かず
直進

大代は海抜約800M、今は茶畑に
囲まれて12軒がすんでいる(往時
21軒)
野良仕事のおばあちゃんに聞くと
昔はコンニャクを作っていたが、猪
に種芋を食われるのでお茶に変え
たとか

集落のすぐ上に安倍奥の山々の
素晴らしい眺望の所あり。花咲とい

大谷崩の頭、八紘嶺、七面山
十枚山
山伏も左奥に見えます




中の段のカツラ 




静岡市関の沢字中の段

無指定
根回り 7.0M
樹高 25.0M

中の段手前の川沿いの道路の
脇にある
典型的な樹形をしており、根元で
太めのものが5本ほどに枝分かれ
している
カツラとしては中位であるが、安倍
奥では珍しい
周りは渓流樹林帯とも言うべき景観
で大変良い雰囲気である
大事にしたいものだ
撮影 2004,4,25


十枚峠下のサワグルミとシナノキ 健脚向 


右へ3枚サワグルミ




以下4枚シナノキ





十枚峠よりの安倍奥西山稜と
南アルプス南部の山
静岡市関の沢十枚峠下

サワグルミ 3本 無指定
根回り 3.0M 最大
樹高 25.0M

いわゆる三の沢(登山道と交差する
3本目の沢)の渓流沿いにたってい
る。中の段から杉林をひたすら登り
約2時間の所である。標高は1,500
M前後でかなり高いところである。
サワグルミは山地の沢沿いに多いと
図鑑には書いてある。
スラッとした木で、枯葉を持ち帰り図
鑑で調べたが、最初はシオジと思っ
たが、もう一度よく見たらサワグルミの
ようだ。
最大のものは根元で2本に枝分かれ
している


シナノキ 無指定
目通り 3.0M
樹高 15.0M

サワグルミより300M上のヒノキ林の登
山道に立っている
シナノキは樹形や木肌がミズナラに
似ているが、葉はカバノキやハンノキ
に似ている
富士山には巨木が多いようで、先日
幕岩下の「緑の回廊」で目通り5.0M
のほどのものを見たばかりである
この木は傷みが来ており、主幹は途中
で折れている
安倍奥では他にどこにあるのであろう

撮影 2004,4,25

真先峠手前のツガ 


2本に見えるが根元は1つ



静岡市有東木
真先峠手前300M

無指定
目通り 4.5M
樹高 15.0M

地蔵峠登山の下見に峠まで来たら
路端に大きなツガが立っていた
ツガでは珍しく地上2M程の所で
2本に枝分かれし、枝を横に大きく
広げている
林道があるが、このツガだけは巨木
ゆえ残したのであろう
ツガの巨木は少なく、私の見た限り
では県下一の太さであり、大事に
したいものだ
アクセス
有東木より車で15分
車で行けるが、未舗装の部分もあり
道は余り良くはない




2004,5,8撮影
2009,6,3再訪問 久し振りに訪れた。
が、2本の幹の内南側の頂上が残念な
がら枯れ始めていた。この位で済めば
いいのだが。有東木からここまで全て
舗装になっていた。
枯死すすむツガ

2009年の訪問にも書いたがツガ2幹の特に南側の樹冠の枯れが
一層目立ってきた。あと数年は大丈夫だろうがその後この勇姿は
もう見られなくなってしまうのだろうか?
2011,9,19訪問
咲いていた花々を追加   ※真先峠の林道にて 2011,10,29撮影
  
 ?                       ハナニガナ                  アキノキリンソウ
  
リンドウ 左・紫色 右・白色                               ミゾソバ
             リンドウは沢山咲いていましたが1株だけ白でした。                 図鑑では湿地や畔に生えるという
              白は初めてでしたが図鑑を見ると白のリンドウは
              載っていませんでした。園芸品種はあります。
              高山に生える黄白色のトウヤクリンドウという
              のがあるようですが高山ではないし時期も違う。
  
フジアザミ                       同・果穂 綿のようです                  左・ヨメナ 右・ヤマシロギク

岩岳の珍木肢ヒノキ  
    ちんぼくまた


霧に煙る原生ヒノキ



着生したトウゴクミツバツツジ


シロヤシオ



ヒノキ岩 左側


地蔵峠のお地蔵様


地蔵峠手前のサワグルミ


地蔵様横のヒノキ

静岡市有東木
岩岳山頂

原生ヒノキ 無指定
目通り 6.0M
樹高 10.0M
岩岳山頂の北に生えている。

私が珍木肢ヒノキと変な呼び方をす
るのは、三宅島にスダジイの肢にヤ
マザクラが生え珍木肢桜と呼ばれ
ていることにヒントを得たものだ
というのはこのヒノキには地上1M〜
2Mのところから、トウゴクミツバツツ
ジ、ナナカマド、アカガシの3種が
着生し何とも面白い木なのである。
四色原生ヒノキともいえるだろう。
根元はよじれ、岩のようにも見える。
高標高の地で推定300年の風雪に
耐えた生命力が伝わってくる。風雪
故に樹高は低いのであろう。他の着
生を拒まぬ包容力。この山の主、私
なら躊躇せずに天然記念物に指定
することだろう。このヒノキの300M
ほど手前にヒノキ岩がありヒノキの根
が岩に絡みついている。
人間の目から見ればこれらは面白
いと映るが、自然とは生きるために
自然体なのである。
またヒノキから10Mほど北に目通り
1.5Mほどのアカガシが生えている
アカガシとしては高標高に位置する
と思うが、実際どの位の高さまで生え
るのであろうか
山とは面白いもので、安倍奥も毎回
新しい発見があるのは不思議と思う
知らない世界がまだまだ沢山ありそ
うだ。自然を楽しみながら歩く、こん
なことをこれからもできる限り続けて
いきたいと思う

アクセス
5月下旬に咲くというシロヤシオを一目
見たいとやって来た。
例の大ツガを見た後、林道の真先峠に
車を置き登り始める。車が数台あり、登
山者があることが窺える。道は原生林と
ヒノキ林の中にあり、コマドリも鳴いてい
る。コマドリは安倍奥で聞くのは初めて
だ。1時間弱で地蔵峠に着く。峠の山
梨県寄りに地蔵堂があり、その近くに
目通り2Mほどのヒノキがある。昔山越
えの無事を祈って植えられたのだろう
峠で食事を取った後、尾根道を登る
アセビの大木やブナの林が続く気持
ちの良い道である。生憎の霧で安倍奥
の山々の眺望は全くないが、小鳥の声
だけが聞こえてくる。下山の登山者が
シロヤシオの開花は今年は早く、上の
方に僅かに咲いているという。更に登る
と岩岳1682Mの道標が見えた。峠か
ら1時間である。この辺りにシロヤシオ
や紅紫色のトウゴクミツバツツジが咲い
ていた。シロヤシオは思ったより花は
小柄で可憐だ。別名ゴヨウツツジの
名の通り5枚の葉が輪生している

2004,5,25撮影

2004,6,24下3枚撮影

仏谷山北斜面のブナ林  
ぶっこくさん




静岡市有東木
仏谷山(ぶっこくさん)北斜面

無指定
ブナ大木約10本 登山道から
見える範囲内において
目通り 2.5M〜3.0M
樹高 20.0M〜25.0M
安倍奥ではブナは第一真富士
山以北で尾根道を中心に散在
するが、ここ仏谷山北斜面では
大木がまとまって生えている。
樹齢は推定200年前後か
アクセス
地蔵峠より尾根道を100M
行った辺りから




2004,6,24撮影

葵高原のサワグルミとヤマグワ、カツラ 


サワグルミ





ヤマグワ



カツラ




静岡市有東木
葵高原

サワグルミ 無指定
駐車場から50M
根回り 6.0M
樹高 25.0M
カツラのように根元で5本に枝分か
れしている。2本に枝分かれして
いるのは多いが、5本は珍しい

ヤマグワ 無指定
駐車場から50M
目通り 1.2M
樹高 10.0M

サワグルミの道路を隔てて反対側
にある
スラーッとしたクワである。静岡県
ではクワの大木は少ないようである

カツラ 無指定
目通り 6.0M
樹高 25.0M

青笹峠への登山道に入って5分
ワサビ田の反対側
登山道から30Mほどあり、近くに
は寄れないが、根元で数本に分
かれ、樹高は25Mほどある。カツラ
としては中位である
安倍奥最南端のカツラか

アクセス
葵高原は有東木部落より車で15
分のところで、付近の山の登山の
基地になっている

2004,7,3撮影
2004,10,10撮影(ヤマグワ、カツラ)


細島峠のオオイタヤメイゲツ  

静岡市有東木 
細島峠

無指定
目通り 2.0M
樹高 15.0M

青笹山登山の帰り、青笹峠
から尾根道を北に進む
約1時間弱でで細島峠に着く
丁度峠の所にオオイタヤ
メイゲツは何かの目印の様に
立っていた。安倍峠のオオ
イタヤメイゲツは有名であるが
根元にはごつごつとコブができ
古木の風格を見せている
200年は経っているものと思わ
れる


アクセス
青笹峠から尾根を北に進むか
葵高原から直登の道もある
丁度真ん中あたりは道が笹に
覆われたり、鉄砲水でながされ
たのか岩がゴロゴロして道が
不鮮明で歩きにくいので注意が
必要である
直登ルートは健脚向きである
昔は山梨県を結ぶ交易の峠道
であったのだろう


2004,7,3撮影

梅ケ島温泉先のモミ  




大規模な山崩れ現場

静岡市梅ヶ島温泉地先

モミ 無指定
目通り 1.8M
樹高 20.0M
※枝が高く葉を確認できませ
ん。ウラジロモミの可能性あり

2003年暮れから始まった
大規模な山崩れ現場の先の
道の谷側に立っている
モミとしては決して大きくはな
いが安倍奥では少ない
この先にもっと太いモミもある
が途中で幹が折れており残念


アクセス
梅ケ島温泉から林道を徒歩10分
山崩れ現場の先である
写真のように山崩れは高さ100M
に及び工事は難航を極めており
復旧には2年ほどかかるかもしれ
ない。崩壊、落石の危険性有り
車両は通行止めとなっている
徒歩ではゲートをくぐって通行
可能であるが、十分落石には
注意されたい

2004,11,7撮影

最近得た情報では、7月に開通
するかもしれないとのことです。
行かれる方は温泉か市に確認し
てください。
(2006,6,13記)


モミ上部

崖崩れの際、岩が当たったので
あろうか?山側の皮が剥がれて
いる

すっかり復旧しています
2009,6,23再撮影

梅ケ島温泉先のツガ
ツガ
目通り 3.0M
樹高 12.0M

雪の安倍峠の帰り上記モミの少し
手前の谷川の斜面に立っていた。
根元で2本に株立ちしてしている。
2011,3,13撮影


恋ケ滝のミズナラとケヤキ  


ミズナラ


ケヤキ


恋ケ滝


この付近の紅葉は梅ケ島一である
静岡市梅ヶ島
恋ケ滝 標高約1,000M

ミズナラ 無指定
目通り 3.0M
樹高 20.0M

滝のすぐ手前の谷側に立っている
幹の肌に縦の切れ込みの少ない
すべやかな肌をしている
ミズナラとしては決して大きくはな
いが安倍奥では太いほうである

ケヤキ※ 無指定
根回り 3.0M
樹高 20.0M

滝のすぐ先の谷側に立っている
ケヤキしては決して大きくはない
が根元で3本に枝分かれし、真ん
中の幹は上で90度に曲がり、
珍しい形をしている。
※肌がブナに似ていたので長い
間ブナとしてきましたが、3/13
よく見るとブナの落ち葉はなく、
ケヤキの葉のみでした。訂正を
いたします(2011,3,16記)。

アクセス
梅ケ島温泉から林道を徒歩30
分である

実はこの日梅ケ島温泉の旅館から
聞いた話で、県のエコツアーの見
学にもなった、ヨモギ沢のカツラを
見ようとやって来たが、最後は道が
不鮮明になり滝が谷に迫り歩行不
能となったので断念したばかりであ

しかしここ恋ケ滝付近の紅葉は最
高であり、秋の一日を楽しむことが
できた


2004,11,7撮影


2009,6,23再撮影


2010,5,6撮影

井川県民の森のブナとヒメシャラ 


ブナ1




ヒメシャラ



モミ林


これより先通行止めの林道
静岡市井川県民の森

ブナ1 無指定
目通り 2.6M 実測値
樹高 20.0M

ヒメシャラ 無指定
目通り 1.6M
樹高 10.0M

2本とも偶然見つけた
ブナは通行止めの地点から
左斜面10Mの所にある。
幹にコケをびっしり付けていて
珍しい肌をしている。
安倍川水系では最も太いブナと
思われる。
ヒメシャラは駐車場の右手5M
の斜面にある。これだけの太さの
木は県内TOPクラスである。
アクセス
静岡駅から車で2時間30分
この日は最近降った雪で、スキー場
から先はノーチェーンではスリップし
やすかった。慎重に進む。ロッジと
キャンプ場先で4/30まで通行止め。
林道には50pほどの積雪がある。
井川峠への登山は断念する。
食事をしながら周りを見渡すと、県民の
森はツガ、モミ、ウラジロモミの針葉樹林
帯で所々にブナや落葉樹が混じる。
キャンプ場でこれだけの自然林があると
ころは県内では少ないであろう。南アル
プス南部の山々も手に取るように見える。



2005,3,16撮影
ブナ9を追加
 
ブナ1                      ブナ9

この看板の所を50Mほど入る
ブナ9
目通り 2.7M 実測値
樹高 20.0M
ブナ1より15M

前回2005年より5年経ち久し振りに
写真を撮り直そうと木の所に来てみ
た。
すると前回気が付かなかったブナが
それこそすぐ側に立っていた。こちら
の方が僅かに太かったが見た目は
ほぼ同等だ。

2010,6,2撮影

三ツ峰付近のブナ林  





ヒノキ林の上に落葉樹が見えてきた


七ツ峰
静岡市横沢
三ツ峰付近

ブナ林 約10本 無指定
目通り 2.0〜3.0M
樹高 15.0〜20.0M

県民の森の帰り、富士見峠から大間
への道へ入り10分ほどのところに
スギやヒノキの植林帯がある。「狩野
直子」と書かれた看板の林道(登山道)
を何の目的もなく歩く。雑木1本もない
植林帯だ。30分ほど歩いたところから
ヒノキの切れた上に何やら大きな落
葉樹が見えてきた。何の木かと更に
登ると何とブナの巨木ではないか。
安倍奥でこれだけのブナがまとまっあ
るところは少ない。近づいてみると何
本かは枯れている。根が道に削られた
せいか、それとも酸性雨のせいか。他
の木も枯れたのもある。植林で環境が
変わったせいか。温暖化のせいか。
昔は見事なブナ林があったことだろう。
いつかは無くなってしまうかもしれない、
何とか保護はできないものか。

2005,3,16撮影

一本杉峠のスギ 




静岡市横沢(正式の地名分か
らず)
一本杉峠

スギ 無指定
目通り 4.0M
樹高 30.0M

市営湯の島温泉のMAPに一本
杉が載っていた。ルートは諸子沢
と横沢からと2つあることが分かっ
た。今回は後者をとる。
横沢の長倉さんに突然ルートを聞
くと親切に教えてくれた。30年ほ
ど前一度見たことがあるという。余
り大きな木ではなく、1時間少しか
かり道も不鮮明かもしれないと言う。
勇気を出して登り始める。もし分か
らなければ引き返せばよい。実際
はテープやペンキの○の印があり
道も杉の落ち葉で分かりにくいとこ
ろが2,3あったが大体しっかりして
いた。
休み休みで1時間15分で峠に
着く。ほとんどスギ、ヒノキの植
林で峠は暗く、眺望もない。明る
く眺望があれば、もう少しポピュラ
ーな山になったかもしれない。
スギは峠に小さな石仏とともに立
っていた。
言われたより立派なスギだ。長倉
さんが見た30年の歳月が木を大き
くしたのかもしれない。
1部の訪れる人を除いて、忘れら
れた峠、忘れられたスギか。もし
市営湯の島温泉のMAPに載って
いなければ、私も見ることは無かっ
ただろう。
地味ではあるがこんな木にも光を
当てたい。
Pは権現滝より200Mほど先だ。

2005,4,24撮影

樫の木峠(林道)のモミとヒノキ






アカヤシオか?



林道風景


こんな山中に誰が置きしか?
 文政9年(1834年)の銘が

静岡市横沢、日向        
樫の木林道

モミ
目通り 2.5M
樹高 25.0M

ヒノキ
目通り 2.5M
樹高 25.0M


細木峠と一本杉峠に行った際、それぞ
れより地元の方から樫の木林道が昨年
開通したのを知り、その後一度通って
見たいと思っていたが今回その運びと
なった。その延長は20キロにおよび
全線舗装がしていないラフな道という。
玉川の川島から入る。すぐ未舗装とな
る。道は沢づたいにどんどん高度を稼
ぐ。周りは全山スギ、ヒノキの植林だ。

かなりいった所で、バリケードがあり、
手で動かして通る。所々崖崩れがあり
石が道路に落ちている。更にバリケー
ドを通り、反対側から来たツーリングの
バイクの青年に会う。道を尋ねると何と
か通れるだろうと言う。峠らしいところに





着く。ここにも静岡市のバリケード。この
辺りは自然林が残っている。天狗山に
行く道と標識がある(天狗山の道は途
中までという)。ここには平成16年10
月6日付けの開通記念の碑がある。
雰囲気的にはいいところである。
ここに大きなモミとヒノキが立っていた。
ヒノキの根元には小さな石仏がある。
「文政」の銘があると家内が言う。その
近くに2本のツツジがある。ほとんど蕾
で咲いているのは赤色の2、3輪で葉
も見たことがないツツジだ。直感的に
アカヤシオではないかと感じる。とす
れば初めて見たことになる。(と書きま
したが、アカヤシオは葉が出る前に
花が咲くようですし、このツツジは葉
が五葉で輪生状に咲くのは同じだし、
しかし花は淡い感じではないし、時
期も少し遅いようですし、5/31は満
開でした。よく分かりません。6/5記。
その後も図鑑を見ていますが、ジング
ウツツジやヤマツツジの可能性もあり
6/22記)
そして日向側に下るがまたしても落石。
手で石を除けて進む。舗装はしてない
が道は段々良くなり茶畑もありどんどん
下る。上の茶畑に行くという農家の人と
すれ違う。大分下ってきたら、釣り堀の
看板。ここで休憩しおでんを食べる。
奥さんやご主人と釣り堀や山の生活
それと木の話など1時間近くする。穏
やかないいご主人だ。
車のメーターを見ると19キロであった。
所要時間は正味2時間半位だ。私は
今まで山の道、林道を幾多と通って来
たが、静岡市にこれほどの林道があろ
うとは露思わなかった。



所々崖崩れやバリケードもあり、市も
通っては困る道だろう。あくまで自己
責任でお願いしたい。釣り堀のご主人
の話では将来広域林道として全線舗
装の計画もあるらしい。それは何十年
後になるだろう。もし碑まで行くなら、日
向側が良いだろう。

釣り堀「あまご処」
3月〜10月、土、日のみ営業
釣り竿代+あまご3匹まで 1,000円
その場での塩焼できます。+100円

2005,5,14撮影

前回デジカメを持っておらずページが
作れなかったので、1年振りに訪れた。
どうせ落石で最後は歩くつもりだったが、
以外や道は整備されていて峠まで行く
ことができた。この調子なら玉川側まで
行けるのではと思い車を進めると、落石
はこちらも取り除かれており、やや荒れ
ているものの、バリケードも無かった。
県下でも珍しいダートで長い林道だ。

2006,5,31撮影



リバウェル井川スキー場横の牧場の大オオイタヤメイゲツほか





左 オオイタヤメイゲツ 右 イタヤカエデ
北海道の絵はがきを思い出す


イタヤカエデ


オオイタヤメイゲツ


イヌブナ
静岡市葵区井川2629
リバウェルIKAWAスキー場横

オオイタヤメイゲツ
目通り 3.8M 実測値
樹高 10.0M

久し振りに県民の森に行ってみようとやって
来た。スキー場手前のカーブミラーのある
ところに大きなイヌブナ目通り2.0M、樹高
20.0Mが目に入る。そこからすぐ先の右
に牧場の草原が見え、何やら大きな木が
またも目に飛び込んできた。柵をくぐり近づ
くとカエデではないか。葉が10裂位に裂け
すぐオオイタヤメイゲツと分かった。それにし
ても大きい。何回も通った道であるが今まで
気が付かなかった。樹齢はよく分からない
が300〜500年は経っているのかもしれな
い。私見ではあるが日本一かもしれない。
図鑑では樹高が10M位になるように書い
てあるが、太さの記載はない。この木は記
載を越えている。イタヤカエデの巨木は富
士山にもあり実際見たこともあるががオオイ
タヤメイゲツの巨木は余り聞かない。日本
一となれば天然記念物の指定も夢ではな
い。というのは、私の愛読している渡辺典
博著「巨樹・巨木」にはオオイタヤメイゲツ
は1本も載っていないからだ。
県民の森の帰り、スキー場の方に回る。駐
車場の横の牧場の柵の先に数本の絵はが
きのような樹影が見える。近づくと右がイタ
ヤカエデ、10M左がオオイタヤメイゲツで
あった。目通り2.5M、樹高10.0M。両者
は樹皮の色と葉の裂け方と厚みが違うが紛
らわしい。他にも10数本の同様の木が見え
る。行ってみなかったが、両者のいずれか
であろう。
牧場主と一部の人しか知られていない巨
木、切られないで大切に守られてきたこと
に感謝をしたい。

2007,7,29撮影


久し振りに根元までやって来た。
姿の美しいオオイタヤメイゲツである(2010,5,27撮影)

井川峠の大ツガほか 





モミとタケカンバの合着



明るくて歩きやすい原生林が続く
静岡市葵区井川
井川峠

ツガ
目通り 4.0M
樹高 25.0M

モミ タケカンバとの合着
目通り 2.5M
樹高 25.0M

今から40年ほど前の7月、昆虫少年だった
私は、安倍川側の六郎木からテントと食料
をリュックにいれ大代、一服峠を経て5時間
ほどかけて井川峠の窪地で1人キャンプを
した経験がある。雨が降る暗闇でえらく淋し
い思いをしたのを再び来てみて、昨日のよ
うに思い出した。
舗装された井川・雨畑線が通る現在では、登山道入
口から散歩道を徒歩15分で峠である。モミやミズナラ
等からなる明るくて歩きやすい原生林が続く。気持ち
のいい林だ。
ツガは峠の手前50Mほどの右斜面にある。私の知っ
ている限りでは真先峠手前の大ツガに次ぐものだ。
その手前50M左、道から10M程はいった所にタケカ
ンバとの合着のモミがある。極めて珍しい。この森には
この位の太さのモミは何本かある。

2007,7,29撮影

井川峠登山口先の大ミズナラと大ブナ合着樹 


大ミズナラ



大ブナ合着樹


左 ブナ 右 ミズナラ
(裏側から撮す)


登山口休憩所
静岡市葵区井川
井川県民の森

大ミズナラ1
目通り 4.5M
樹高 30.0M

大ブナ合着樹
ブナ部分
目通り 3.1M 実測値
樹高 25.0M
ミズナラ部分
目通り 1.8M 実測値
樹高 20.0M

井川峠登山口の100M先に広場がある。
その広場の横に大きなブナがある。この
ブナは先に載せたブナよりも一回り大き
い。肌もブナらしい肌をしている。根元ま
で行くことにする。一見歩きにくそうに見
えるが、愛好家の先客がいるのか踏み跡
がある。根元に行って驚いたのがミズナラ
との合着樹であった。裏にまわると完全に
引っ付いていて根元を覆うように苔がびっ
しりついている。これも自然のなせる技、
極めて珍しいものだ。
この合着樹から北に30M位のところにもう1本
大きな木がある。これも根元に行くと大ミズナラ
であった。安倍川水系で最大のミズナラであろ
う。
詳しくは知らないが、井川県民の森は県有林
で保安林であろう。管理者もこの木のことは知っ
ているであろうが、これらの木をキャンプに来た
子供達に知らしめる努力とこれからも末永く保
存できるようにお願いをしたい。


2007,7,29撮影


  
枯れた枝(右)が幹に食い込んでいる
大ミズナラ2
目通り 4.0M
樹高 25.0M
新しく発見。新芽が伸びていない
ので落ち葉で確認しました。

大ミズナラ1の北50Mの道路より
25M下の斜面にに立っていた。
一番下の枝は枯れているようだが
全体としては元気に見えた。
合着樹と大ミズナラ1とここに3本
の大ミズナラがあったが、この林道
では他には大木は見られなかった。
林道より根元まで微かな踏み跡があ
る。

2010,5,27撮影

      
地図1               地図2(地図1の続き)
この地図追加しました(2010,5,28)
更に大ミズナラ2本発見
 
大ブナ合着樹(左ミズナラ、右ブナ)        大ミズナラ3(谷側にかなり傾いている)
 
ミズナラ4                     ミズナラ5
大ミズナラ
目通り 3.2M 実測値
樹高 10.0M
大ブナ合着樹に下る道から10M
北で、道路からすぐの所に斜めに
立っている

ミズナラ4
目通り 2.0M
樹高20.0M
大ミズナラ3より北50Mの道路から
15Mほど下に立っている
ミズナラ5
目通り 2.4M 実測値
樹高 20.0M
先日見た大ミズナラ2より30Mほど
下に立っている

2010,6,2撮影




県民の森の道路の周辺はトウゴクミツバツツジの群生がある

どっこい生きている!牛首手前の大ブナ
 
大ブナ2
目通り 5.0M
樹高 13.0M

道路より20Mほど下に何やら大きな
木が見えた。薄い踏み跡を辿り斜面
を下りる。
幹は大きなウロがあり枝もほとんど枯
れて頂上に僅かに残る程度だ。しか
し枯れてはいないようでその枝に葉
が付いている。幹には苔がビッシリ
付いていて樹種が分からない。双眼
鏡で見るとトチのような感じにも見え
る。トチは今まで安倍奥では一度も
見たことがない。
そこで葉を望遠で撮し家で拡大して
判定することとした。それが左の写真
でトチとは明らかに違う、私にはブナ
に見える。
ブナに間違いないだろう。安倍奥で
最大のブナである。しかしご覧のよう
に枯死寸前だ。これが最後の写真に
なるかもしれないので記念の気持ち
も込めて載せることにした。私には周
りの木々に見守られ静かに幕を閉じ
ようとしているように感じられるのだが
・・・。読者の皆様もそのことを感じ取
って欲しい。

2010,5,27撮影

アクセス

この道路標識から300M先のカーブミラーがある
先の所である

牛首先の巨木(樹種不明)
うしくび

静岡市葵区井川
牛首先

樹種不明
目通り 3.0M
樹高 25.0M
※その後シナノキと判明(2010,5,27)

牛首より100M先の道路から10M下に
斜面にへばり付くようにこの木は斜めに
立っている。
足場が急で根元にはロ−プを使わなけ
れば行けない。
幹の肌は灰色で立てに切り込みがある。
葉は卵形で比較的小さい。
ブナやミズナラでないことは分かるが残念
ながら私にはこれ以上の知識はない。山
でこれだけの巨木になる種は限られてい
る。分かる人は教えて欲しいものだ。





2007,7,29撮影

樹種不明→シナノキでした
 
ブナ3                      サワグルミ
 
シナノキ1                   大ブナ4
ブナ3
目通り 2.4M
樹高 20.0M

サワグルミ
目通り 2.0M
樹高 20.0M

シナノキ1
上に記載

大ブナ4
目通り 4.0M
樹高 20.0M
・                     ・
牛首峠を過ぎると道は急勾配になり
しかもガレ場で道路に落石や砕石が
散らばっている。
そこに50M間隔で4本の大木が見え
る。一番手前がブナ3、次ぎにサワグ
ルミだ。この木は二股に分岐してい
る。その次が前回樹種不明の木だ。
この木だけはまだ葉が伸びていな
い。木の膚からすぐシナノキと分か
った。というのは最近かなり見ている
が、2007年当時まだシナノキは一
度も見たことはらなかったからだ。目
通りは前回記載よりも細い(訂正しま
した)。そこから100M位行き右斜面
の20M位上に大きなブナが立ってい
た。この林道でトップクラスで、しかも
枝を横に広げた姿が美しい。






2010,5,27撮影




ダケカンバ、ブナを追加
 
左ダケカンバ1             右ダケカンバ2                        大ダケカンバ3
  
ダケカンバ4                            ブナ5
ダケカンバ1
目通り 2.6M 実測値
樹高 20.0M

ダケカンバ2
目通り 3.2M 実測値
樹高 20.0M

大ダケカンバ3 最大のもの
目通り 4.0M 実測値
樹高 25.0M
道路から20M位奥。雨で笹が濡れ
ていたので根元まで行かず。       

ダケカンバ4
目通り 2.85M
樹高 15.0M
樹冠が折れている

ブナ5
目通り 2.4M
樹高 20.0M
大ブナ4を過ぎ更に100Mほど行くと
また大木が見えてきた。ダケカンバだ。
それも4本ある。ここは3度ほど今まで
も通っているが何故か見落としてい
た。
中でも最大のが道路の西側にあるダ
ケカンバ3である。枝を横に張る端正
な姿が美しい。それと気が付いたこと
であるが、ブナは既に葉を伸ばして
いるが、ダケカンバはやっと芽吹きが
始まったばかりであることだ。





2010,5,27撮影







大ダケカンバ3
根元から上向きに写した写真です。
堂々とした大ダケカンバです。
2010,6,2撮影
シナノキではなくダケカンバでした

すっかり葉の茂った大ダケカンバ3 特徴として樹冠が広がり反り返る感        ダケカンバ2 ダケカンバの幹は灰色に光り鱗片状に剥がれる

ブナ14 シナノキ1のすぐ上
ブナ14(追加)
目通り 2.4M
樹高 15.0M
すごいガレ場に立っている

牛首先のシナノキ2〜5の4本と以前
したものがひょっとしてダケカンバで
はないかと気になり確認のためやっ
て来た。特に以前大シナノキ3とした
肌がどうも7月志賀高原で見たダケカ
ンバと似ていたからだ。根元に来て
みるとやはりダケカンバであった。こ
の周りの大木の全てがダケカンバで
ある。掲載しなかった木以外にも50
M位奥にも大きなものが2〜3本見え
た。ここに訂正をさせて頂きます。

2010,7,22撮影

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