なに庚申塔かとお思いになるかとは存じますが、しばらく足を止めてください。
庚申塔は「こうじんとう」とよむと思っていましたが、広辞苑では「こうしんとう」と読みます。
その意味は?ご存じですか?
こうしん‐まち【庚申待】
庚申の夜、仏家では帝釈天(タイシヤクテン)および青面金剛を、神道では猿田彦を祀って、
寝ないで徹夜する習俗。その夜眠ると、人身中にいる三尸(サンシ)が罪を上帝に告げるとも、
命を縮めるともいう。中国の道教の守庚申に由来する禁忌で、平安時代に伝わり、江戸時代に盛行。
庚申。庚申会。庚申祭。御申待(オサルマチ)。
いわゆる「見ざる、聞かざる、言わざる」です。
江戸時代の人がどこまで本当に信じていたかは分かりませんが、お堂で一夜を過ごし、
近在の人が集まって「講」などを楽しんだのではないでしょうか?

上は大福禅寺の入口にあります。一番左のは元文4年=1740年の銘が入っています。側に「妙楽庵」
なる建物がありますが庚申塔と関係があるのでしょうか?

下は妙立寺の入口にあります。

私が不思議に思うのは庚申塔は削られていない自然石でできていることです。なぜでしょうか?
誰がどんな時に建てたのでしょうか?

静岡市清水区鳥坂
2011,1、26撮影